今日は母とでかけている。
ラッシュアワーだ、混み合う中、
一席だけ空いた座席をみつけた。
母に空いたよと促すと、
同時に、
そこへ座ろうとしていた青年が
わたしたちに気づき
どうぞとゆずってくれた。
「ありがとう」とわたし。
「すみません」と母。
同じ状況に同じ親切を受けているけれど
ありがとうとすみませんと
お礼だけど、
発していることばはちがう。
電車の中見知らぬ人たち
同じ時間、同じ電車、同じ方角へ向かっている。
同じ体験をしていても、
その人の見ていること、モノ、感じていることは同じではないのだろう。
全て同じ体験をしていることはないのだ。